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太平電機ECOひいきプロジェクト
〒221-0825 神奈川県横浜市神奈川区反町2-15-6
JR-東神奈川駅から徒歩7分、東急東横線、反町駅から徒歩5分
営業時間 | 9:00~17:30 |
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定休日 | 土・日曜・祝日 |
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コラム3では奄美大島の行き方と野鳥を見る時期について書かせていただきました。
奄美大島はとても広く沖縄本島、佐渡の次に大きな島です。限られた時間でなるべく多くの野鳥を見るにはどこをどのように回ればよいのかを書いてみたいと思います。
●奄美大島北部。空港が基点
奄美空港に到着したら、レンタカーを借ります。私は地元の企業で、空港の目の前にある西郷レンタカーさんにいつもお世話になっています。土曜の朝奄美入りの場合などは先に荷物をここに送って預かってもらっています。
「西郷レンタカー」
奄美大島の北部には奄美市笠利町(旧笠利町)、龍郷町があります。また中部には奄美市名瀬(旧名瀬市)があります。1泊2日など短期間の場合は北部、中部を中心に探鳥するのがよいです。
最初の探鳥は、空港の着陸時からです。開けた草地が広がる空港には、大瀬海岸の干潟のすぐ隣にあり、シギチドリが滑走路脇の草地に群れで休んでいることがあります。着陸のときの窓辺に注目。
そして空港を出るとツバメが飛んでいますが、これは奄美では留鳥の「リュウキュウツバメ」です。いきなり南西諸島に来ないと見られない野鳥がお出迎えです。普段見ている本州のツバメとの違いを見てください。
また、夏から秋は「アジサシ類も見られる確率が高いです。「コアジサシ」写真3、「エリグロアジサシ」が水浴びしていたり、餌を捕っているのが見られます。旅鳥として「ハシブトアジサシ」が立ち寄ることもあります。
宇宿農村公園は、海のすぐ横にある小さな林や草地、農地の環境です。流暢では「アマミコゲラやアマミシジュウカラ」、「リュウキュウメジロ」など、また夏鳥では「リュウキュウアカショウビン」、旅鳥では「サシバ」や「エゾビタキ」、冬鳥では「ギンムクドリ」などが見られることがあります。宇宿前川に掛かるサイクル橋からは「カワセミ」や「カモ類」、「バン」などが見られます。
冬は海岸沿いの松林の道に「リュウキュウアサギマダラ」写真4が集団越冬しているのが見られることがありますので探してみてください。
【須野ダム】写真7
北部にある貯水目的のダムです。無料の駐車場、トイレあり。水辺には、冬に「キンクロハジロ」写真8などカモ類が見られます。また周遊コースは歩きやすく、舗装されていて安心です。ここでは「アカヒゲ」、「オーストンオオアカゲラ」、「ルリカケス」、「ズアカアオバト」など森林性の野鳥が見られます。
【手花部干潟】写真9
メヒルギの群生する静かな干潟です。
「オキナワハクセンシオマネキ」写真10が大群でハサミを振っています。「キアシシギ」がそれを追っています。
メヒルギに「カワセミ」が止まっていたり、「クロツラヘラサギ」などが見られることもあります。
【龍郷町大島紬村周辺】写真11
このあたりは太平洋と東シナ海が迫った「くびれ」の場所。また山が海に迫っていて、森の鳥たちに出会える確率が高い場所です。「カラスバト」写真12や「リュウキュウサンショウクイ」、「ルリカケス」などを見ることの多い場所です。山すその道などで探してみてください。
早朝ほど見られる確率が高まります。すぐ近くの宿「結の家」は美味しい朝食が無料で、部屋でも「ルリカケス」や「リュウキュウアカショウビン」の声が聞ける宿でお勧めです。
「結の家」
また「大島紬村」の中に入ると庭園にも「ルリカケス」がよく来るそうです。泥染めや、機織の体験とセットで楽しんでください。写真13
「大島紬村」
【自然観察の森、長雲峠】写真14
https://www.amami-tourism.org/scenery/796/
長雲峠にある自然観察の森。北部では深い森の環境での観察はここが一番。自然観察の森に上がっていく道路、長雲峠の尾根道も野鳥のポイントとなっています。
秋の渡りでは「サシバ」など、春は「オウチュウ」などが観察されています。また秋には渡る蝶「アサギマダラ」写真15が本州から渡ってきています。
自然観察の森に到着したら無料の駐車場に車を置き、門をくぐります。「アカヒゲ」や「リュウキュウキビタキ」、「ルリカケス」などが見られます。じっくり粘るもよし、散策路を完歩するもよし、楽しんでください。
【秋名幾里水田地帯】写真16
奄美大島、そして南西諸島では水田地帯がほとんどなくなってしまい、耕作放棄地かサトウキビ畑に転作されています。秋名幾里地区は最大級の面積を持つ水田地帯です。
淡水性のシギ、チドリ類は渡りの時期に干潟ではなく水田を主な休息補給場所として渡っていきますが、ここは彼らにとってオアシスといえる場所です。
「タカブシギ」、「クサシギ」写真17などが利用しています。また留鳥として「リュウキュウヒクイナ」、「リュウキュウヨシゴイ」が見られることもあります。狭い農道には入らない、畦には立ち入らないなど農作業の迷惑にならないように観察してください。
周囲は森で、森林性の野鳥の「ルリカケス」、「アカヒゲ」、夜は「リュウキュウコノハズク」が鳴いています。民泊の「E’more秋名」(いもーれあきな)に泊まれば野鳥の声を聞きながら起きることができます。
「E’more秋名」
【大熊漁港】写真18
名瀬の町にも近く、海鳥の観察に適しています。
港内の生け簀を探すと「クロサギ」や「クロサギの白色型」写真19、「アジサシ類」が見られることがあります。
ランチやお茶で一服するときは「cafe COVO TANA」がお勧め。
「cafe COVO TANA」
美味しいパスタやタンカンのクリームブリュレは絶品。写真20こちらでは地域の自然を守るタオルも置いて頂いております。
名瀬の町にはビジネスホテルが多く、飲み屋さんがたくさんあります。
繁華街に繰り出し黒糖焼酎と島料理写真21、そしてシマ歌を堪能できるお勧めは屋仁川にある「吟亭」です。飲んでそのまま寝られる幸せに浸ってください。
「吟亭」
奄美大島北部を中心の観察であれば、1泊2日が最低、できれば2泊3日以上でゆっくり回られるのがお勧めです。
【観察ツアー】
「奄美ネイチャーセンター」がお勧め。奄美野鳥の会の方たちが運営しています。生きもの全般的な観察ツアー、野鳥専門のツアー、「アマミノクロウサギ」や「アマミヤマシギ」などのナイトツアー、これが見たいというリクエストのツアーなどに対応しています。保護活動にも関わられている方々ですので色々なお話も聞けます。
「奄美ネイチャーセンター」
http://www.amami.co.jp/index.html
【奄美の観光】
「奄美大島観光物産連盟 のんびり奄美」
https://www.amami-tourism.org/
「あまみっけ」
を参照してください。
定期的に更新されますので、続きをお楽しみに!