日本の技術で地域の自然を守る
太平電機ECOひいきプロジェクト
〒221-0825 神奈川県横浜市神奈川区反町2-15-6
JR-東神奈川駅から徒歩7分、東急東横線、反町駅から徒歩5分
営業時間 | 9:00~17:30 |
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定休日 | 土・日曜・祝日 |
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「記念物」とは、史蹟名勝天然記念物保存法で指定されている史跡、名勝の場所や生き物のことで、この成立施行は大正8年6月1日でした。
令和元年はそれから100年に当たります。
文化庁では,この節目に当たって,広く国民に「記念物」について改めて周知し,その保護の重要性について理解してもらうため,3年間(令和元年度~3年度)にわたって「記念物100年」事業を実施するそうです。
http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/1417023
太平電機ECOひいきプロジェクトでは記念物のうちの天然記念物に注目しており、その認知を広めたり、保護保全活動に繋がればと思い「地域の自然を守るタオル」の事業を立ち上げています。
皆様に、天然記念物のこと、その刺繍として取り上げた生き物について紹介したいと思います。
「文化財保護法」の中で、国指定天然記念物とは「動物,植物及び地質鉱物で我が国にとって学術上価値の高いもの」とされています。またそのうち特に重要なものについては,「特別天然記念物」に指定しています。
今まで発売したタオルのシリーズで見てみましょう。その中では4種類が指定されている生き物です。
●国指定天然記念物
アカヒゲ
昭和45年1月23日
地域を定めず指定(南西諸島(喜界島,与論島,沖永良部島を除く))
写真2 (メス 後姿ですみません)
深い森に暮らす野鳥で、きれいな声で鳴くのが特徴です。奄美群島でも深い森のある奄美大島、徳之島、請島、加計呂麻島、与路島に生息しています。
奄美産はアカヒゲの種の基本(基亜種)とされていて、目の前の黒い斑が嘴の上にもあり、脇にも黒斑点があります。
また亜種としてはホントウアカヒゲが沖縄に生息していますが、目の前の黒い斑がなく、脇の黒斑もありません。「地域の自然を守るタオル」では基亜種である奄美産のアカヒゲの特徴を刺繍にしています。購入された方はチェックしてみてください。
●国指定天然記念物
ルリカケス
大正10年3月3日
地域を定めず指定(奄美大島,加計呂麻島,請島)
写真3
天然記念物法が制定されたのが大正8年なので、制定後すぐに指定されていることがわかります。
世界では上記の3島に生息しているだけの固有種。深い森の中で生息しますが、林縁や農耕地にも出てくるので比較的見ることが可能です。森のどんぐりを保存のため埋める(貯食)のですが、そのうちいくつかが食べ忘れて発芽します。森を作る野鳥ともいえます。環境省のレッドデータリストでは1998年版までは絶滅危惧Ⅱ類となっていましたが、改定された2006年版以降はリストからはずれました。飛ぶときに尾の先端に白い帯がはっきり見られますので、奄美に行かれて飛びながら横切る野鳥を見てみてください。またその白い帯は尾を閉じるとわずかに線状に見えますが、刺繍ではそれを再現しています。
●国指定天然記念物
オオトラツグミ
昭和46年5月19日
地域を定めず指定(奄美大島)
写真4
世界で奄美大島にしか生息していません。トラツグミの亜種とされていますが、尾羽の枚数が違ったり、かなりサイズも大きく、また鳴き声もまったく違いアカハラなどのさえずりに近く、個人的には別種ではないかと思いたくなります。
森の分断や、外来生物の捕食などでその数を減らしていましたが、外来種対策が進むにつれ少しずつ生息数や分布域が広がっています。奄美野鳥の会では毎年全国から有志を集い、鳴き声の確認による一斉調査が行われています。調査では生物系の大学生の参加も多く参加しています。この活動をきっかけに、自然保護の道に進む人も出ていると聞いていてうれしくなります。地域の自然を守るタオルのオオトラツグミ版を調査員の方にプレゼントさせていただきました。
以上の4種が天然記念物に指定されています。これらは離島で独自の進化を遂げ、強力な肉食獣などの天敵も無く太古から命をつないで現在に到っています。これらの種を未来につなげていくのが私たちの使命だと思っています。直接の保護活動はなかなかできませんが、地域の自然を守るタオルを通じて保護活動をする人たちをこれからも支援し続けていきたいと思います。
定期的に更新されますので、続きをお楽しみに!